カテゴリ:Kyoの30分創作( 48 )
『(-)×(-)=+』

 殺し続けること。それが私の罰。

 一つ二つなどの数は意味を成さない。

 生の限り、死を与える。

 男も、女も、子供も、老人も。

 生きる者全てに遍く終わりを。

 無慈悲に無感情に、なんてことはせず、人間らしく、人のままで殺す。

 涙を流し、慟哭で声を枯らし尽くしても、私は続ける。

 私が私であり続ける限り、この罰を受け入れ続けよう。

 罰がなくなったその時は――私が死ぬときだ。



「――でもさ、」


 罰って与えられるものだろ?


「――そういえば、」


 数Ⅰで赤点回避したら笑顔を見せてくれるって約束だったよな。


「――あぁ、なるほど」


 俺は君が放っておけないらしい。


「――なんてことはないって、」


 これが“好き”ってやつなんだと思うよ。


「――あ、初めて見たなぁ」


 心から笑ってる君を。


「――ホントにそう思うよ」


 生きるって、良いなぁって。


「――いや、こちらこそありがとうな」


 ラーメン一つでここまで喜んでくれて。


「――ゆっくりで良いよ」


 時間はまだまだあるんだから。


「――だからさ、」


 罪の無い人間に罰なんかあるわけない。


「――生も死も、暖かいか冷たいかだけの違いしか無いと思う」


 でもさ、だったら俺は暖かいほうが好きだな。


「――当たり前だろ?」


 俺が一番近くでそれを実感してる。


「――信じろ」


 君を見る俺の瞳を。


「――ありがとう」


 救われたのは、むしろ俺の………。



 二つのピースが合わさった。
 一つでは決して完成し得なかった物が生まれる。
 罰と死と、罪と生。
 少女と少年は出会い、物語は始まる。
 向かう先はきっと明るい。
 だってそれはすでに数式に示されている。
 マイナスとマイナスを掛け合わせればプラス。
 安心して見届けよう。二人の行く末を。
 目を細めて笑顔で暖かく見守っていこうではないか。
 後ろ向きにしか歩けない者達の、前向きな物語を。
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by kyo-orz | 2007-11-04 06:46 | Kyoの30分創作
『すれ違い――そして、』

「あんたさぁ、最近学校終わるとすぐ家帰ってるけど、家で一人で何してんの?」

「あれ、俺お前に言ってなかったっけ?」

「うん、何も聞いてない。何週間か前に急に『じゃ、俺今日はソッコーで帰るから』とか言い出してそれがずっと続いてる」

「あー、悪い。ついお前には説明した気になってたわ。毎朝顔合わせてるからなー」

「まぁいいけど。で、実際何してんのさ? 新しいゲームとか? いや、それだったら学校着くまでウザったい程にその話をしてくるか……」

「そうですかウザいですか。それも悪かったな謝ろう」

「いやそんなんいいっての……」

「んで、下校と同時に直帰してる俺が何をしてるのか、って話だよな」

「そう。外気に触れてなければ腐ってしまうかの如く外で遊びほうけていたあんたを虜にしたモノが気になってね」

「んー……モノとかじゃないんだよなぁ」

「……? どういうこと?」

「なんつーかなぁ。“作業”? “行為”? そんな感じなのよ」

「……いや、そんな漠然とした感じで言われてもさっぱり分からんて。具体的に言いなさい」

「ふむ。ま、お前にならいっか」

「……なにそれ。もしや人様には言えないようなことなわけ?」

「違うっての。なんつーか、ちょっと気恥ずかしいってかなんてーか……」

「……なんだろう少し不安が鎌首を持ち上げ始めましたよ?」

「いやいやいやそんなんじゃないから安心しろ」

「……そうなの? まぁあんたの言う『そんなん』ってのがどんなのかも分からないけど」

「……で、だ。俺が最速で家に帰ってしてること、それは――」

「…………」



「カいてる」



「………………は?」

「カいてる。そりゃもう一心不乱にカいてる。他の何も考えずに真剣に本気にカいてるんだ」

「………………な、」

「いやまさかカくことがこんなに楽しいとは思わなかった。こんなことならもっと早くからカいておくべきだったって思うよ」

「…………な、な、な、」

「もう今じゃカくことしか考えられなくてさ。朝から晩までその事ばっかが頭ん中にあるんだ」

「……ななななななな」

「いやホント最高なんだって、カくのって」


「――なに突然トチ狂った事ほざきやがるのこの大馬鹿野郎わあぁああぁぁぁあああ!!!!」


「――――――――ッ!?」

「こ、こ、こんな公衆の面前でよくもまぁそんな、か、か、か、カくだとか言えるもんだわね!」

「は!? 待て、待て待て待て! 公衆の面前だとかそんなん関係ないだろ!?」

「ありまくりだっての! この馬鹿は本当に……っ! あぁもう良いから早くこっちに来なさい!!」

「――痛っ! 痛い痛いいたいいたいいたい!! 襟を掴むな首が絞まグエェェェエ!!」




「……はぁ、はぁ、はぁ」

「……はぁ、はぁ、はぁ」

「……なぁ、なんだってんだよ……さっぱり、分からねぇっての」

「……はぁ? ま、まだ分からないの? 本当に、あんたは昔っから……思い込んだら一直線なんだから……」

「俺は、ただ……小説を書いてたって、言っただけだぞ……?」

「はいはいだからそれが異常なんですっての。何が“書いてた”よ。小説を書くなんてこと、大声で、言うもんじゃ……」

「……どうした。急に固まって」

「ごめん、えと、あんたの一つ前の台詞もう一回言ってもらっていい?」

「はぁ? ……なんだっけ、俺はただ小説を書いてたって言っただけ、ってのか?」

「……………………小説?」

「そう、小説」

「…………小説を、書いてたの?」

「そう、小説を書いてた」

「……………………そぅ、なんだ」

「書くって言ったらそれしかないだろ普通」

「………………そ、そうだよね」

「そりゃまぁ確かにちょっと気恥ずかしいとは思ったけど、何もあんな取り乱すことはないだろ」

「…………そ、そうね。……えと、その……そう! あ、あまりにもあんたに不似合いだったからパニくっちゃった! そう! そうとしか考えられない!!」

「はぁ、まぁ良いけどさ」

「(……ふー、落ち着け。落ち着け私。何も問題はない。なんの問題も残りはしない。だから冷静に。冷静に。……冷静に)」

「ある程度のところまで出来上がったらお前にも見せてやるよ。他人の意見ってのもやっぱ聞きたいしな」

「……ん、分かった。まぁ期待せずに待ってる」

「言ってろ。度肝を抜いてやるからな。
 っと、ほいじゃー帰るかー。地味に面倒な所まで来ちまったな……。ほれ、さっさと行くぞー」

「分かったっての悪かったっての。あぁコラ置いてくなってのっ!」
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by kyo-orz | 2007-09-26 05:44 | Kyoの30分創作
『別れの雨』

 その一言は、それだけで、心臓を貫いた。


「――――――さよなら」


 風が吹く。僕と彼女を断絶するように。
 信じていた運命の赤い糸は、切れた。たった今。
 感情の無い彼女の瞳が怖い。初めて見る無表情がとても怖い。
 でも、風に流される黒髪はとても綺麗で。笑顔でなくてもその顔は美しく。だから僕は、

「待っ――」

 ふいっ、と。
 僕を、まるで興味のない物体を見たように振り切り、呆気なく、いとも容易く、いっそのこと軽快ですらあるように、立ち去った。
 吐き出した言葉は夜闇に解け。伸ばした手の意味は消え。
 そうして彼女は、行ってしまった。

 ぽつり、と。一粒の雨が降ってきた。
 それを肌で感じながらも、動くことができない。
 ぽつり、ぽつり、と。どんどん雨脚は強くなっていく。
 酷くなる前に早く行かないと。そう分かっているのに、足が、身体が、動かない。
 雨は降り続ける。僕を打ち続ける。
 鉄球にでも繋がれたのかと思うほど重い腕をなんとか動かして、雨で滲んでしょうがない視界をどうにかしようと目を拭った。
 そして石のようになった首を持ち上げ、空を見た。
 星の瞬く、澄んだ空。雲なんて、一欠けらもない。雨なんて、降るはずがない。
 またすぐに滲む視界に透き通った夜空。答えは、一つ。

 嗚呼、と一つ嘆息する。
 天気予報じゃ向こう一週間は快晴だなんて言ってたけど、

「この雨は、しばらく止みそうにないなぁ…………」

 彼女が去った先の道はぼやけて歪んでもうぐしゃぐしゃで、もう追うことなど出来るわけがなかった。


―――――――――――――――――――――


 さよなら、雨、涙。
 このへんの単語からインスピレーション的なものをばりばり駆使してこさえた品です。いやー、この凡庸っぷりをどうぞご覧あれ!みたいな。
 まぁ、特に単語をがっちり決めて何かを書こう!と考えてたわけじゃなく、まったくの偶然でぽっとこのネタが出てきたんでじゃあ書いてみようってなったので、非凡である必要なんかも無いわけなんですが、まぁなんていうかやっぱり平凡ってやだなぁって思う今日この頃ですよいやまったく。(なんだこの文章
 わざわざ「異質なもん書こう」と意識せずともそんな感じのものが書けるのが理想。
 ……ま、ここまで書いといてなんですが、それもどうなんだろう、とちょっと思ったのでここらで適当に締めておきますか。
 平凡を知らずして非凡を生み出すこと出来ず。凡を理解し、凡から脱することで、それは初めて誕生する。みたいな? まぁ適当よ? 突っ込み禁止ね?

 んじゃまーそんな適当な感じで終わりますかー。ぽじてぃぶぽじてぃぶ!(何かのマジナイっぽく
 お疲れ様っしたぁまた明日っすグッバアアァアァアァアアアァァァアァァアァァアアアァァアイ!!
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by kyo-orz | 2007-09-19 04:52 | Kyoの30分創作
「チーム・凸凹」

 ちなみに現在、戦闘中――。

「だぁかぁらぁ! なんでアンタが出しゃばってくるのよ! ここは私の管轄だって言ったでしょう!?」

「知るかそんな事。俺は俺の好きなようにやるだけだ」

 あーもう!と少女は憤慨――しかけてなんとか踏みとどまった。これではまたコイツのペースに引き込まれてしまう。一度深呼吸して、己を確かに持って、冷静に、

「……あのね、何度も言ったけど、“鬼”の殲滅は私達の仕事なの。そこらの一般人に任せるわけにはいかないのよ」

「それは違う。峰の一族は古来から“鬼”を封じてきた。だからこれは俺がやるべき役目だ」

 男はそこで一旦言葉を切り、待ってましたとばかりに猛然と口を挟もうとする少女に被せるように、

「――後ろ、来てるぞ」

 言葉が届くより早く、少女の長髪が翻った。漆黒の螺旋、その中心にいる少女が一呼吸――一閃。
 ちんっ、という鯉口の音は果たして先か後か、少女に襲い掛かろうとした成人男性ほどはあろうかという「顔」が両断され、弾けた。「顔」には、額にツノとしか言い様のない突起があった。
 ざっと気配を探る。残る“鬼”はあと二体。今宵の狩りももうすぐ終わる。あぁ早くシャワー浴びたいなぁ、と少女は汗ばむ身体に顔をしかめた。それからキッと鋭い眼差しを男に向け、

「要らないお世話をありがとう。でも次からは必要無いから」

 嫌味をふんだんに盛り込み放つ。そんなものはこの男になんの効果も成さないと知りながら。

「そのようだな。心得た」

 うむ、と頷く男。分かりきった反応だったはずなのに、一つ溜息を零す少女。
 じとりと湿った嫌な風が二人の間を通り抜けた。季節は秋。モミジがじんわりと色づき始める、移り変わりと実りの時期。なのに、しかも天気は快晴だったはずなのに、この場所だけ空気が淀んでいる。
 時は午前2時半を過ぎた頃。場所は人気の無い小さな公園。そこに、一人の少女と一人の男と、異形の気配があった。
 ちょっとそこまで買い物に、といったスタイルの少女に対し、男は黒のロングコートを羽織り、さらにはサングラスまで掛けて最早「ほら私が変質者です」と言わんばかりの怪しさ全開の服装。
 しかし、そんな服装なんぞまったく気になることなく、二人の姿を見た者はただ一点にのみ注意を引かれるだろう。
 少女の手には黒刃の刀。男の両手には空色と紅色の拳銃がそれぞれ。
 戦う者――滅する者がそこに居る。

「ねぇアンタ」

「なんだ」

 いつ現れるか分からない“鬼”に意識を向けながら、少女は言う。

「今潜伏してる“鬼”二匹を先に倒した方がこれからも“鬼”討伐を続行できるっていうのはどう?」

「何故そうなる。二人で続ければ良いだけの話ではないのか?」

「それだと私が上から怒られるのよ。警察が犯罪者の逮捕を一般市民頼りにするわけにはいかないでしょ?」

 そんなものか、と男は呟き、そんなものよ、と少女が答えた。
 ジジッ、と1本だけの公園の外灯が瞬いた。二人は敏感にそれを察知する。――来る。

「良いだろう。その条件、飲んだ」

「ちゃんと約束は守ってね?」

「うむ」

 ――という頷きと同時、背中合わせだった二人の正面それぞれに一際濃い影が浮かび上がった。ぼんやりとしていた二つの“鬼”の気配が影に収束していく。
 “鬼”の現出だ。
 影が地面から盛り上がる。質量を伴ったそれはそれぞれ何かの形に成ろうと伸縮を繰り返す。
 その得体の知れない動きを少女はじっと観察している。完全に実体を得るまで“鬼”に物理攻撃は効かない。故に最速のタイミングで敵を葬るために間合いと呼吸を整えている。いち、にぃ、いち、にぃ、いち、にぃ――
 そしてただの円形だった影は、その姿を得た。
 昔話でよく聞いた、人の形をした鬼が、二匹。少女の側が青で、男の側が赤。

『ガァアァアァァアアァアアアアァアアアアアアアア!!』

 二体の“鬼”の凶悪な咆哮が、始まりの合図となった。
 まずは少女が吸って、吐いて――一閃。これ以上無い最速のタイミングで居合いを放つ。柔軟な枝がしなるように漆黒の刃が迸る。それは元からそうだったかのように綺麗に“鬼”の皮膚を裂き、肉を殺ぎ落とし、骨を断った。
 刀が鞘に収められる音と同時、腹の部分から上下真っ二つに分かれる青鬼。これ以上ないくらいの至上の手ごたえ。予想を遥かに超えたその鮮やかな斬れっぷりに快感すら覚えるほど。
 ……嗚呼、かい・かんっ!
 などと少女が余韻に浸っている間に青鬼の上半身は地面に落ち、下半身は倒れ、すぐさま少女は男の方の“鬼”を横取りすべく振り向きざまに走り出そうとし、
 “青鬼に”足を掴まれた。


―――――――――――――――――――――

 いやー、ってなとこで終わりっすわー。なんか最近SS大会があったみたいで、ちらひらと作品を読んでいたら「うぉぉおぉお俺もなんか書きてぇえぇぇえ!」となったんでちょちょいと書いてみたら予定時刻を過ぎても全然終わりそうにないから強制で終わらせちゃった、てへ☆っていう話なんですよこれが。
 まぁ一応最後までの段取りは頭の中にあるんで、明日も同じテンションだったら書き上げます。でも明日はバイトですからなー。今日は休みだったんでバリバリ書きましたけど。や、それでも二時間くらいですけどね。
 まー多分完成させます。どんなことになってしまっても。あはは。
 ほいじゃー今日はこんなとこでー。SS大会の作品、時間あるとき上位のだけでもしっかり読もうと考えてますよー。実はまだ一作品しかまともに読んでないのですよゴメンねー。
 んだばお疲れ様っしたまた明日っすグッバアァアアァァアアァアアアァァアアァアァァァァアアァアアァァアアァアアアイ!!
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by kyo-orz | 2007-09-12 06:17 | Kyoの30分創作
『兵どもが、夢の跡』

 赤く、紅く、朱い。

 ただ広いだけが取り柄だった荒野が、血と死にまみれている。
 古い血と新しい肉と古い肉と新しい血が交わる。
 ここはきっと、地獄だった。

 そんな地獄に、女が一人。

 うずたかく積まれた肉片の頂に腰を掛けてぼんやり空を眺めているのは、赤髪赤目の少女。
 空は、青い。
 地と、天。それらはまるで白と黒のように相反する色彩を放っている。

 少女は空だけを見る。赤い世界に座して、紅い髪をなびかせ、朱い瞳で空を視る。
 ぼんやりと、ぼんやりと考える。

 ここが地獄で、空は天国。
 ……あれ、じゃあ生きているものは、どこに行けばいいの?

 名刀に負けぬ腕を持った強き侍は突いた。
 大きな鎚を持った大きな男は、仲間を庇って。
 正確無比な弓を繰る怜悧な女は薙いだ。
 長い槍を手足のように扱う寡黙な武人は潰した。

 荒野は赤く、空は青く。
 少女は赤く、空は青く。

 ゆっくりと、少女が立ち上がる。まるで生まれて初めて立つように、その細い足にあらん限りの力を籠めて。
 そして荒野を見渡して、一つ息を吐いた。それは、長く、永い、ため息だった。

 よし。

 そう漏らし、少女は一歩前へ進み出ようとし、ぺたん――と尻餅をついた。
 呆気にとられたのは数瞬だけだった。すぐに少女は「あぁ」と納得し、静かに瞳を閉じた。

 赤い荒野はただ赤く。赤い少女はただ赤く。
 青い空はただ青く。青い空はただ青く。
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by kyo-orz | 2007-06-21 04:39 | Kyoの30分創作
『桜華月』

 桜が一枚散るごとに、春は散っていくのだと思う。
 桜に導かれやって来て、桜によって終わらされる春。
 薄桃の雪が舞う、麗らかなこの季節。
 その日私は、決意する。

 生きよう。
 命尽きるまで、生きていこう。

 だって、春と桜が――哀しすぎるから。


―――――――――――――――――――――――――――


 といったところで久しぶりの「三十分創作」なんですが……いやぁ久しぶりだと難しいものですね。書き直したり内容を丸々変えてみたりと色々して気づいたら三十分でこれだけ……。
 やっぱ行き当たりばったりで書いたらこんなことになっちゃいますよね。てへ。最低初めと終わりはイメージしておかないと駄目だなぁと再認識した今日この頃でしたとさー。

 そういえば昨日サプリメントを三種類それぞれガリゴリとかみ砕いて摂取してから就寝したんですが、起きたら頭痛がしたんですけどどういうことでしょうか? ふ、副作用?? 栄養過多???
 ……ま、確実に昨日休みなのを良いことに「風来のシレン 女剣士アスカWin版」のクロンの試練で63階とかまでぶっ通しで攻めた所為なんですけどね。ふふふ、三時間くらい掛かったかなぁふふふふーそんな深いところまで行ったの初めてだから超集中してやってたなぁふふふふふーだから超疲れたんだよねうふふふふー。最期は部屋の中でオオイカリ状態のモンスターに殴られ死に、身代わりで復活しそいつは倒したものの間髪入れず猪がオオイカリ状態でやって来てガンガン転ばされアイテムがほとんど散らばり、身代わりで復活した所為で「活目」の効果が消えておりワナの位置が分からず、不意に踏み出した先が「モンスターのワナ」で部屋中のアイテム全てがモンスターに。必死にためた矢とか身代わりの腕輪とかが消滅しやる気がゴリッと削がれながらもここまで来たんだからなんとか生還してやろうと奮闘するも、沸いたエビルカンガルーにモンスターを次々オオイカリ状態にされ「激怒モンスター軍団」に囲まれ虐殺されましたとさ。
 ふぅ、シレン知らない人ごめんなさい。補足説明をすると(まだやる気か)、地味な作業をこつこつやって集めたこれから先の階層に潜るのに必須のアイテム全てを消された上に、状態変化によって攻撃力二倍+三回行動となったモンスター達に囲まれてグチャグチャにされた、っていう話なんですよ。いやぁ凄惨でした。

 やっぱシレンは面白いなーとかっていういっその事清々しいほど話がズレまくった上にそのまま締めてしまった今日の日記はこれでおしまいですよー。内容がないよう。いつものことだよう。
 ほいじゃお疲れ様ですまた明日ですグッバアアァァアァァァアァァァァアァアアァァアイ!!
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by kyo-orz | 2007-04-03 11:28 | Kyoの30分創作
『男とシスターの闘い』

 数十メートルを一息で駆け、修道服を踊るように翻らせ振り返るシスター。その手にはお馴染みのSR-16。だが、少しだけその姿が様変わりしている。黒一色の無骨なフォルムに、異彩を放つ――どころか異常とすらいえる、純白のマガジンが。
 教会特製・異端“制圧”用特殊弾倉。
 技術と知識の融合が生み出した、単身で保有可能な装備としては現代屈指の攻撃力を持つ装備。中には銀製5.56mm NATO弾(聖水漬け)が詰まっており、異端に被弾すれば肉を突き破り肉体を融かし、内部で断片化した弾はいつまでも残り毒となる。それはまさに異端を“制圧”するための兵器。
 シスターは体をくの字に折った形で停止している男に狙いを定めた。見てから避けることが不可能なこの距離。それを音だけでかわすことなど可能であるわけがない。
 引き金を、

 ――踊れ、化け物。

 引いた。
 闇夜を塗りつぶす閃光が瞬く。銃の咆哮はステップを刻むように規則的。吸い込まれるようにして弾丸は男の元へ向かい、男は当然のようにそれを避けることができない。
 着弾。
 壊れた操り人形。使い古された表現だが、それが最も適確だった。
 断続的な銃声をBGMに狂ったように踊る男。足は曲がり、腕は弾け、腹には穴。衝撃に全身を振動させ、肩をカクカクと震わせ、頭はもはや力学に翻弄される人形そのもの。
 頭蓋をぶち破り全身に平等に銃弾を与え、男の肉体はもはや人としての形を失う。ぐしゃり、と男が左頬から地面に突っ込んだところで、やっとシスターは射撃を止める。銃口は逸らさない。そして僅かも揺らがず機械のように凶器を構えたまま、ソレを観察する。
 人間だったら当然即死。たとえ人形だとしてもそれはもう人形とは言えないほどの有り様。ならば人を超越した異端にとって、これはどういう状態になるのだろうか。
 シスターの無機質な視線の先、薄く煙を上らせて、元が生き物だとは到底思えない、混沌とした物体が落ちている。
 タタンッとSR-16が何発かだけ銃弾を発射する。それは真っすぐソレに当たり、また何かを弾けさせる。
 タタンッ。弾ける。
 表情を消していたシスターの口角が、僅かに持ちあがった。
 タタンッ。弾ける。
 背筋を駆け上る感覚に打ち震える。
 タタンッ。弾ける。
 ついには抑えきれず肩が踊りだす。
 タタンッ。外した。
 もはや笑みは全開。シスターは実にシスターらしい凶悪な笑顔で、

 ――あぁ、まだ、“足りない”ッ!!

 マガジンを大容量のドラムマガジンに取り換える。銀製弾丸を装填する。狙いを定める。震える銃口はそのままに。漏れる笑いは抑えもせず。ただ本能が赴くままに。
 限界まで張りつめた糸が切れるようにして、シスターの指は、引き金を引いた。

「あはははははははは! ハハハハハあハははははハハはハハハ!!」

―――――――――――――――――――――


 とまぁ最近こんなの書いてます。とまぁこんなのを『バトルこんぺ(仮)』に出品しようと頑張っていたわけなんですよ。
 さくっと考え着いた割にはそこそこ楽しく書かせてもらってます。これは多分完成させることができると思うので、完成したら多分どっかに放り投げます。具体性の欠片も見当たりませんね。まぁ人間ってそんなもんです。はい。
 とりあえずは出来るだけ早くコレを終わらせて、四月までにそれなりに長いのを一本あげて――ってとこですかね予定としては。
 多分あと20kbくらいでこいつは完成させることが出来ると思いますー。毎日頑張って書いてますよー。一日1kbペースで。
 ……うん、あのね、俺ね、本っ当に書くの遅いのよ。表現の気に喰わないところがあれば何十分もぼーっと考えてるし、ちょっと分からないことがあると片っ端から調べるし。いやぁ、Wikipediaって素晴らしいですよね。
 今回の話で初めて銃ってもんを出してみたんですが、こいつがまた仕組みを知ってないと動かし辛いのなんのって。ざらっと調べただけでは全然足りませんよ。その証拠に明らかに色々な描写が足りてません。えぇ、きっと足りてないはずなんです。(何故かやたらと頑なに
 とまぁこんな感じで気づけば一日をミリタリーなサイト巡りで終わらせるなんてことになっているわけなのです。本末転倒って言葉、もはや体に刻みつけたほうがいいのかしら。あはは。うふふ。

 ってな感じなんですよ最近。(何
 しかし出来るだけ急いで完成させたい作品があるっていうこういう時期に限ってバイト先で風邪が大流行してやたらと引っ張り出される羽目になるんですよね。人生ってなんかしょっぱいです。本当は休みだった今日もしこしこバイトしてくるんですよ。こんなボクを誰か褒めて! そしてお金を包んであげればいいじゃない!
 そんな、家主と飯たかり虫が横で寝ていて何もすることが出来ずブログを更新するKyoでしたとさ。

 ってーなーわーけでーグッバイ!!
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by kyo-orz | 2006-11-22 14:26 | Kyoの30分創作
本腰作品・没編


 濃密な夜気に触れてなお、その物質は鈍く輝きを放つ。
 人気も明かりも微塵足りとて存在し得ない廃墟の一室で、それだけが静かに己を主張する。

 ――アイアン・メイデン。

 中世ヨーロッパで用いられた有名な拷問具。聖母マリアの面を頭に取りつけた高さ二メートル程度の棺を縦に設置したもの。しかしこの棺は“死者を埋葬するためのもの”では無く、“生者を葬るためのもの”である。頑強な鉄の扉には内側に幾本もの刃が取り付けられており、内部にも肉を抉り骨を貫く凶器が歪に獲物を待ち受けている。ひとたび人間を放り込んで扉を閉めれば手軽に惨殺死体が出来上がる、という寸法だ。分厚く作られた扉は死に行く者の最後の慟哭を断ち切るためのものであり、まさに処刑、拷問のためにあるような残酷極まりない物騒な代物である。
 そんな代物が何故このような廃墟の一室に鎮座しているのか。しかも、扉を開けて。
 考えられるのは廃墟の所有者の持ち物、という可能性。しかし、そうだとしたらこのアイアン・メイデンはどうにも異様である。
 まず、新しい。廃墟のどこを見ても薄汚れていないところなんか無い。長年降り積もった埃が、色褪せた木材が、朽ちたカーテンが、部屋の真ん中に黙して立つアイアン・メイデンを特異なものとする。表面は磨き上げたばかりの鏡のように周囲を映し取り、一点の曇りも無く無慈悲な表情を貼り付けるマリア様が厳かに正面の扉を見据えている。
 そして決定的なのが、使用痕跡。拷問具、それもこんな人道に反する残酷なものが現代社会にあるはず無い。あるはずが無い……にも関わらず、そのアイアン・メイデンの内部は赤黒く染まっていた。数ヶ月前か数週間前か、数日前のものなのか。血しょうによって凝固した血液の赤さは、それがまだ付着してからそれほど長い時間を経過したわけでは無いことを示していた。幾重にも塗り重ねられ厚みすら帯びているそれは、この器具による犠牲者が一人や二人ではないことも同時に表している。
 最近使用された真新しいアイアン・メイデン。そんなものがこの廃墟の所有者の持ち物であるわけが無い。
 では、と疑問は再びふりだしに戻る。何故、こんなものがここに?
 元からあったものでは無い、となると、外から持ち込まれた物、という可能性がある。
 しかし、廃墟は郊外のさらに外れにある、魔物でも出そうな、深く不気味な森の中にひっそりと建っている。人気どころか建物の一つもありはしない。こんなところまでやって来るのは相当な廃墟マニアか、そうでなければ犯罪者くらいのものだ。
 犯罪者がこんなものを設置する理由は無い。廃墟マニアは廃墟そのままの風情を楽しむ人種だ。このようなオブジェは持ち込まない。
 イカれた拷問好きが現代の世にアイアン・メイデンを蘇らせ、毎夜この廃墟で殺戮ショーを開催している、という可能性も無きにしも非ずだが、それにしたってどれにしたって決定的におかしなことが一つあった。
 廃墟は闇に包まれている。天に揺らめく月の光は廃墟を仄かに照らすが、その明かりはカーテンに閉ざされた部屋の中には届かない。真の闇が支配する空間。その空間にあって、どうしてこのアイアン・メイデンは、その存在を主張できるのか。
 薄ぼんやりと輝く鉄の棺。あたかもそれ自身が光を発しているかのように、淡く、だがくっきりと闇の中にその姿を表している。
 深夜、人知れず打ち捨てられた廃墟で幽玄に輝くアイアン・メイデン。果たしてそれは、本当にこの世のものなのか。人ならざるモノが、血を求めて配置した、悪魔の罠では――

 カタ――と、無音で無人だったはずの廃墟に音が響いた。

 瞬間で夜闇に染み入り消えた音。街中であったら百人居ようと気づくことの無い小さな小さな音。しかし、この空間においてその音は絶対となる。
 その音が、合図となった。
 ズバーーーンッと、静謐をぶち破り凄まじい勢いで開け放たれる扉。扉を豪快なヤクザキックでぶち開けたのは黒髪の青年。野戦用の迷彩服を上下に着、顔半分はゴツイ暗視ゴーグルを着けている。残り半分から覗けるその口は好戦的で獰猛な笑みに彩られていた。

「林田正平二五歳独身ー! 殺人だボケェ! 神妙にお縄につけやー!!」

 どんな色眼鏡を掛けたとしても決して上品とは言えない言葉を叫び散らしつつ、青年は部屋の内部に駆け込む。中央に異様なアイアン・メイデンが居座る、あの部屋に。
 どうしようもなく暗い部屋だったがそんなことは一切問題にせず青年は辺りを見回す。薄く光を発するアイアン・メイデンには微塵も驚かず、素早く隅々に視線を走らせる。
 木片となった衣装棚。散乱している黄ばんだ何かの書類。僅かも揺らめかない分厚いカーテン。部屋の隅に乱雑に放り出されたベッドに椅子に本棚。
 恐らく在りし日には寝室だったのでだろう部屋を一通り確認し、にやり、と青年は今度は不敵な笑みを宿す。
 人間が隠れることが出来そうな場所は、一つしかない。
 そう判断するや否や、青年はずんずんと歩き出した。部屋の隅、家具が積み重なっている一角へと。アイアン・メイデンは入り口を向いたまま、薄くぼんやりと佇んでいる。

「観念しろ林田正平。俺が来たからにはもうお終いだ。今ならまだ自首ってことにしてやっても良いぞ? さぁ出て来い!」

 ベッドと椅子と本棚に向かって語りかける青年。その表情は不敵なままだ。別に俺としちゃあ実力行使でも一向に構わないんだがな、と顔に書いてある。それは、もう“詰んだ”と確信した青年の、余裕の表れだった。


――――――――――――――――――――――


 はーいというわけでね、久しぶりの更新が没作晒しときたもんだよ嘗めてんのか俺ッ!
 本格的に気合い入れて書いてたんですが、設定やら何やらをきちんと決めず書き進めていたら主役登場と同時に詰まってしまいどうしようもなくなってしまった可哀想な作品なんですよこの子ったら。
 いやぁ、最悪主人公の設定と物語の大筋(ラストまで)は決めとかなあきませんなー。じゃないと話の方向性ってやつが見えてきましぇん。適当なやっつけ物語ならまだしもちゃんと完成させようと思っている作品ならば必須でありますね。物語の意味やらは後からでもなんとかなりますよきっと。
 まぁともかく最近はこんな感じの書いてます。現在の進み具合は、没作その2が出来上がったところです。……うぅん、物語って難しい。
 その2は、キャラ設定やら大筋やらそのへんをガッチリ決めたのにも関わらず、執筆中にもっと良い設定が浮かんでしまったがために破棄されたこれまた可哀想なお話なんですよ。でも仕方ないよね。新たに思いついた方が明らかに面白そうなんだからさ。ごめんね没作その2。
 というわけで今は最新設定(多分最終決定)を煮つめて、さぁ今から書くぞっ!っていう段階です。じゃあ早く書けよっていうお言葉は耳が痛いから禁止だぞっ☆
 三月とかそこらには完成させなあかんのでバリバリ書いていきますぜー。あ、ちなみに大会作品じゃあなくってよ? ……つーか大会作品も書かなあかんのか。ま、適当にやっつけるか大会はー。(ぉ
 んでは今日はこんなとこでー。最近はコンビニバイトもすっかり慣れてかなり好き放題やらせてもらってます。普通にジャンプとか読みまくってます。深夜ってサイコー。
 ほいだらばさようならまたいつかー。
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by kyo-orz | 2006-10-27 12:49 | Kyoの30分創作
【ケモノが一人、人間一匹】


 あなたはきっと、覚えていないでしょうね。
 あなたはきっと、気付いてもいないでしょうね。
 あなたはきっと、想像すらしてくれないのでしょうね。


 私がこんなにも、あなたに焦がれていることに――――



【ケモノが一人、人間一匹】



 それは偶然にしたって出来すぎな出会い。

 降りしきる雨。
 薄汚れた路地裏。
 漂うは深い暗闇。


 丑三つ時には幽霊がでる、なんていう世迷言、もはや『信じてないヤツなんか居ない』。
 時代が進めば進むほどそういったオカルトから遠ざかることが出来ると信じていた科学者達は、自分達の手で『人外』の存在を肯定してしまっていた。
 いわゆる『狭間世界の知覚』という快挙を成し遂げてしまったがために、サイエンスはオカルトを実証したのだった。『狭間世界』――俗に『ワールド』と呼ばれるこの世界の存在は、まさしく世界中の度肝を一挙にブッコ抜いた。
 なんてったって幽霊である。妖怪である。モンスターである。UMAである。色々と物理的に無理な奴等である。物理法則を軽く無視する奴等である。――早い話が、「ぶっちゃけ在り得ない奴等」である。
 そんな奴等が世界中に蔓延っていると分かれば、ただでさえ未知に恐怖する人間のことだ。簡単に世界規模の恐慌に陥るのが必然であった。
 ……必然であったのだが、奇跡が起きたのか人類が突如進化したのか『狭間世界』公表のXデーを迎えても世界は至って平穏だった。
 もちろん奇跡なんか起こっていない。奇跡が起こらなければ人類が突如進化するなんてことも当然無い。では、何が起きたのか。
 いや、違う。

 ――何も起こらなかったのだ。

『狭間世界』がある。そこには化け物が存在している。でも、それだけであった。
 確かに神隠しと呼ばれるものの大半は『ワールド』の住人の仕業であるし、世界各地の怪奇事件も大抵はそうである。しかし、それらは絶対的な件数が圧倒的に少なかった。犠牲になった者の家族や近しい人間には実に酷な話だが、大半の人間は「そんなもんあったって自分に何かあるわけじゃないしー」と楽観的に構えているのだった。
 交通事故に遭うかもしれないから外には出ない、という人が居ないように、滅多に出くわさない『ワールド』の住人なんぞ恐るるに足らず、と考えた人間がほとんどだったのだ。
 最も、それは『ワールド』公表時に民衆のパニックを恐れた役人がそう思わせるよう仕向けたからではあるのだが、実はその指南は真理を突いていた。
『狭間世界』は真実存在するが、それが現実世界に影響を及ぼすことはほとんど無い。ごく稀に境界が歪み、特異な現象もしくは存在が出現することはあるが、それはまさしく交通事故に遭うより確率の低いことなのだ。であるにも関わらず犠牲になった人は、遣る瀬無い話であるが不運であったとしか言いようが無い。
 普通に生きている限り、『ワールド』と関わることなんてのはまず在り得ないのだ。
 まぁ、見当違いの似非黒魔術でも稀に『接続』に成功してしまうなんてこともあるようだが、それは当然自業自得であるし、最近になって制定された法律でその手の行為は厳しく禁止されている。日本では、首謀者参加者関わらずその場に居た者全てに懲役十年以上が科せられるという、殺人と同等の罪とされている。
 そんなわけあって、『ワールド』は結局オカルト好きの趣味趣向の一つ止まりで済んでいる。『ワールド』に興味を持つ人間は多く居るが、だからといって積極的に関わろうとする人間は少ない。
 その在り方は宇宙と似ているところがあるかもしれない。
 未だに多くの謎を残す神秘の空間。しかし宇宙に興味を抱く人間は数多くあれど、実際にそれを研究する人間や宇宙飛行士なんてのはごく僅かしか存在していない。
 夢やロマンで飯は食っていけない。実害は無いが実益も見いだせない。そんなものに時間を割くほど、人は暇では無かった。
 だから「ついに発見!? 遠野の里に河童出没!!」なんて特番がやっていても、結局今まで通り河童を撮ることも掴まえることも出来ないし、一週間経てば人々はそんな番組は忘れて日常に戻るのだった。
『ワールド』はそうやって日常に埋没していった。

 だが、だがしかし――

 降りしきる雨。
 薄汚れた路地裏。
 漂うは深い暗闇。

『ワールド』は、存在する。
 世界の狭間に住まう人外は確かに存在する。
 例え交通事故に遭うより低い確率で出現するとは言え、ソレらは真実――存在するのだった。





 上月 隼人は走っていた。ひたすらに走っていた。
 雨粒が強く頬を打つ。体中びしょ濡れになっている。水を吸った布地が肌に張り付いて気持ち悪い。ジーンズが鉛のように感じる。地に足を着けるたび靴がガボッと泣き叫ぶ。
 疲労は限界。固まった乳酸のせいで全身がそれこそ水に浸かっているように重い。肺が酸素を欲して軋み、心臓は暴れ太鼓の如く鳴り響く。脳が酸欠を引き起こしたのか視界がぼんやりと白濁にまみれていく。生まれてこの方二十年、ここまで死に物狂いで疾走したのは初めてだった。自分は今ピリオドの向こう側に居るんじゃないかとすら思う。
 しかし、隼人は走らなければならない。それが運命――いや、命運であるからだ。

 降りしきる雨。
 薄汚れた路地裏。
 漂うは深い暗闇。

 そんな中、上月 隼人は『悪魔』に追われていた。

 真の黒を纏う人型の肉体は禍々しく。
 しかし人には有り得ない真紅の角が鈍く光る。
 物語で見るようなまさに悪魔らしき翼が羽ばたく。
 角、翼、どちらも間違いなくコレを人外たらしめている要素であるが、最もコレを『悪魔』たらしめているのは――――その顔。
 地獄があったとしたら、そして地獄が聖書通りのものであったとするなら、それはまさしく地獄の使者の顔であった。
 目もある。鼻もある。口もある。それらは人間のそれと同じ位置についている。なのに、違う。世界が、違う。
 地球のどこを探したって、こんな世界中のありとあらゆる災禍を押し付けられたような表情をする人間なんか存在しない。
 痛、辛、悲、怖、苦、怒、恐、戒、罰、滅。
 全ての負を一身に背負ったかの如く歪みきり、救いなんかはもはや憎んでさえいるような。そんな究極の“負”が、そこにあった。これが悪魔でなかったらどれが“悪”でどれが“魔”なのか分からないと思えるほど、それは『悪魔』らしかった。

 ――冗談じゃない!!

 隼人は思う。――本当に、冗談じゃない。
 あれは悪魔で、『ワールド』の住人で、異次元の存在で、交通事故だ。本来遭うはずのないものだ。
 それがどうして今ここに。どうして今ここに出現し、何故に自分を追っているのか。
 TVは言っていた。伝説伝承に出てくるような化け物と出遭う確率なんてのは宝くじ一等当選と同じくらいのものだと。だったら宝くじ当たれよ、と正直思うが仕方ない。確率とはそういうものだ。

 ――なんて割り切れるかッ!!

 狭い路地裏を悪魔が飛んで追ってくる。翼を完全に広げることなんか不可能であるにも関わらず飛んで追ってくる。奴等に常識は通用しない。ゲームでしか在り得ない魔法っぽいものも使ってくるし、火だって吐くし雷だって水平に飛ばす。
『ワールド』の住人を正しく理解出来るような人間は、史上最高の天才か史上最狂のキ○ガイのどちらかだろう。
 当然の如く、上月 隼人はそのどちらにも当てはまらない。故に、当然の如く、彼は現在どうしようもないほどパニクっていた。

 ――どうすりゃ良い。どうすりゃ良い? どうすりゃ良い!?

 いくら自問しても答えは出てこないし降ってもこない。



――――――――――――――――――――――――――


 ……うん。あのね、「これで終わりかよ!?」っていう突っ込みはね、非常に正しいと思うんだ。だってね、ボク自身ね、「……こんなん公開していいのか? 後悔しねぇか?」って思ってるくらいだもの。うん、そのコメントに後悔した。
 まぁこれが昔言ってた「気晴らし用」のでっち上げ物語です。設定的にはアリかなぁと思ってるほうなんで、いまガリガリ書いてるのが終わったらいつか日の目を見るかもしれません。
 いやーそれにしたってもうちょっとキリの良いところで終わらせるべきですよねコレ。しかしながらコレが現段階で完成してる全てなんでしょうがないですよね。ホント、しょうがないなぁもう。
 このあとの展開的には、

 真実はいつも一つ。自分の中の誰かが言う。「もう駄目なんだって……」。その言葉に賛同するかのように、永遠に続くと思われた路地裏がぷっつりと途絶えた。
 ――行き止まり。

 こんな感じで続いて、ラストにお決まりの人外少女が出てきて隼人くんを助けるっていうお話なんですよ? そこまで妄想できてるなら書けよって話ですよね。えぇ、まったくそう思います。(じゃあ書けよ
 ま、いま書いてるヤツに全神経を注いでるとかって理由でここは逃げるとしましょう。お、追ってきたって続きは書かないんだからねっ!

 そんな感じで今日は終わりデース。ここ四日ほどバイト休みなんですが、休み明けと同時に台風に襲われそうなんですけどココ泣くとこですか? それとも笑うとこ? あっはっはえーんえーん。
 あ、耳かきと髭剃り買うの忘れた! 明日まつもときよしさんのお家に行ってこようそうしようグッバァアァァアアァァァァアァアアアァアアァアァァァァァァァアアァァアァアアアアァァァァァアアイサトミタダシ!!
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by kyo-orz | 2006-09-17 23:45 | Kyoの30分創作
『終始』

 ふわりと手を下ろした。

 それで終わった。

 幕が下りた。

 この始まりさえもあやふやだった曖昧な物語が終わる。

 気分は良い。

 気分は良いけれど、心は晴れない。

 終わったものはもう二度と始まらない。

 後悔がある。

 悲しみがある。

 裏切りも別離もあったし、もちろん死もあった。

 でも、終わった。

 後悔は残り、悲しみは消えず、裏切り別離はそのままに。

 もちろん、死者は還らない。

 空を見上げた。

 いっそ憎らしいくらいの晴天。

 朝日は毎日昇るけど、同じ朝は絶対に来ない。

 同じ始まりは訪れない。

 同じ終わりも訪れない。

 だから前を向いて歩いていくんだと思う。

 振り返ってはいけない。

 立ち止まってもいけない。

 それが生きるということだから。

 そう――学んだから。

 ふわりと下ろした手。

 それがもたらす結果を確認せず、私は歩き出した。

 後ろでどさりという音がしたが気にしない。

 私の終わりはもう訪れた。

 始まりはもうやってきた。

 歩こう。

 新たな終わりに向かってどこまでも。

 ああ、と思う。

 私はいつ終わるのだろうか。
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by kyo-orz | 2006-04-08 16:18 | Kyoの30分創作
  

オタク丸出し五臓六腑だだ漏れのKyoがお送りするイタ気持ちいいブログです。作戦は「まったり行こうぜ!」で。
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